別府鉄道の遺構を訪ねて

別府鉄道は、兵庫県加古川市近郊を走っていた私鉄です。
2007年に遺構を訪ねましたので、その様子をまとめて
みたいと思います。

別府鉄道は、加古川市街地の野口から別府港を結ぶ
野口線と、別府港から山陽線の土山を結ぶ土山線の
2つの線から成る路線でした。
親会社は肥料で知られる多木化学で、貨物主体の
小私鉄として運行され、廃止は1984年でした。
訪問したのは2007年の10月。インターネットで
事前に調査し、残っている車両を中心に訪ねました。
まずは、山陽電気鉄道の別府駅から徒歩5分ほどの所に
ある、中島公園に保存されているキハ101を訪ねました。

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別府駅付近に保存されているキハ101
車両は岡山の片上鉄道から譲渡されたもの。周囲は
金網で覆われていますが、屋根はなく窓ガラスも割れ
ていて、保存状態はあまりよくありません。撮影も、
金網の目が細かくて結構大変です。車両の経歴の
看板や「別府口」の駅名標などが置かれています。


※この車両は後日解体されたそうです。

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キハ101車両
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別府駅から野口駅まで、廃線跡はサイクリングロードを
兼ねた遊歩道になっています。遺構自体は少ない
ものの、整備がキチンとされていて、歩きやすい道です。
別府から円長寺駅までは30分ほどです。
徒歩以外では、地元の「かこバス」で「新野辺北5東」
で下車すると5分ほど。ただし上下でルートが異なる
ので、別府から加古川へ向かうバスしか停車しません。
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野口線廃線跡
円長寺駅跡に、キハ2が保存されています。こちらも
金網で囲われていますが、交通の便が悪い分保存
状態は良いようです。
車体前後に荷物置き場の「バケット」があり、これが
車両の特徴となっています。いかにもローカル私鉄
という雰囲気が漂っています。

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円長寺駅跡のキハ2
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同(南側)

金網には当時の時刻表や、廃止を知らせる看板なども
下げられています。運転本数を見ると旅客は貨物の
オマケだったのだなあと思います。また、運賃も時代を
感じさせます。
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円長寺駅跡に残る時刻表
土山線の廃線跡も「であいの道」という遊歩道になって
います。こちらも雰囲気は感じられるものの、鉄道の
遺構はあまり残っていません。
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土山線の廃線跡
土山駅から15分ほど歩いた郷土資料館脇に、ディーゼル
機関車と客車が保存されています。こちらは屋根が設けら
保存状態は良好のようです。
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DC302とハフ5
ディーゼル機関車はDC302号。サイズとしては小型です。
客車はハフ5号。こちらも小型で、ローカル私鉄の雰囲気
が漂っています。
郷土資料館開館時間中に申し出れば、車内の見学が
できるとのことです。
廃線跡や車両が、キチンと残されていることに好感が
持てました。
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DC302
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ハフ5

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