信越線の横川−軽井沢間は碓氷峠があり、急勾 配を苦手とする鉄道には難所でした。開業当初は レール間に鋸の歯状第三レールを敷き、歯車のつ いた車輪の電気機関車がレールに組み合わせて走 るアプト式で運行。その後勾配を緩和した新線が 開通しましたが、アプト式でない補助機関車がつ く運行は変わらず、北陸新幹線開業に合わせて廃 止となりました。
新線切替後、旧線はレールは撤去されたもののそ のまま残され、近年歩道として整備されたので、 2013年6月に訪ねました。目玉は煉瓦造りの アーチ橋で、めがね橋として親しまれています。
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めがね橋
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急な階段を上がると路線跡に出ますので、ここか ら廃線跡を辿ります。トンネルや橋梁には解説文 なども整備されていました。
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めがね橋上部
トンネル
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熊ノ平信号所跡。こちらは新線と合流した後で 近年まで使われていたので古びた感じはなく、 すぐにでも列車が走ってきそうな雰囲気が漂って います。
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熊ノ平信号所跡
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横川寄りの区間を回らなかったので、2017年 5月に再訪しました。横川駅に隣接する碓氷峠鉄 道文化むらから、温泉施設峠の湯まで、複線の内 1線が残され、トロッコラインの名称で遊具扱い の列車が走っています。運行は土休日のみですが 剥がした線路跡が遊歩道となっており、徒歩でも 辿れます。
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峠の湯
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文化むらと峠の湯の間にまるやま駅が設けられ、 旧丸山変電所の最寄りとなっています。ここは、 アプト式での運行が始まった際、電力施設として 作られたものです。明治期の煉瓦造りの建物と して、文化財登録がされています。中の設備は撤 去されており、がらんどうですが風格があります。
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まるやま駅
旧丸山変電所
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おまけ。峠の湯近くに保存されているEF63形 電気機関車。個人の所有物のようですので、撮影 のみです。
アクセス:峠の湯まで、JR信越線横川駅より、徒歩50分 トロッコラインで10分 熊ノ平信号場入口まで、JRバス関東横川−軽井 沢線で熊ノ平駐車場バス停下車。 ※熊ノ平駐車場停車は指定日のみ。1日1往復。 入開館日時:通年 ※HPにて確認のこと。 料金 :無料 満足度 :★★★(廃線ファンは+★) |
EF63
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