くびき野レールパークは、新潟県上越市にある施設です。 かつて、信越線黒井駅と現在の北越急行浦川原駅の間を、 頸城鉄道という私鉄が結んでいました。1971年に 廃止となりましたが、その車両を保存・展示しています。
場所は、かつての百間町駅の跡地で、直江津駅からバスで 20分ほどの所です。運行の拠点で車庫と側線が残され、 構内で展示・運転が行われます。写真左は旧本社屋で 「頸城鉄道発祥の地」と書かれた碑文も残っています。
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旧社屋と車庫
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訪問日に運行された車両。左から蒸気機関車2号、ディー ゼル機関車DC92、無蓋貨車ト6号、客車ハ6号。 線路の幅が762mmと狭いので、どの車両も10mに 満たない小ぶりなものばかりです。
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運行車両
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蒸気機関車は、1911年、ドイツのコッペル社製という 由緒正しい物。路線廃止後、国鉄長野工場で整備を受けて 西武鉄道に貸し出され、「謙信」号の愛称で山口線で 当地に戻り保存されていました。写真に映っている煙は ダミーで、実際の牽引は後ろのディーゼル機関車が行って います。
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SL出発
西武山口線でのヘッドマーク
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そのディーゼル機関車ですが、1954年協三工業製。 車体が小柄な割りに凝った足回りと思っていたら 蒸気機関車のものを流用したそうです。 無蓋貨車は、1913年製。座席代わりに畳が敷かれ、 トロッコ風に乗車できました。客車は新潟鉄工所製で 魚沼鉄道(後の国鉄魚沼線→廃止)からの譲渡車。 この車両も蒸気機関車と同じく1911年製で、車齢 100年を数えます。車内外共に修復され、二段の屋 根が見事です。
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客車内部
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列車の運行は、おおむね30分おきです。構内を、 途中ポイントを切替えつつ、3往復するのが1セットです。 手旗による信号や、手動でのポイント切替えは、 若手スタッフが行っていましたが、鉄道運行の原型を 思い起こしました。
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ポイント切替え
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この他、構内にはかつての駅名標が復元されて 並べて置かれています。
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駅名標
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車庫内部には、頸城鉄道に関わる資料や、復元の 歩み、新潟県内の廃止路線など、資料が多く展示 されていました。また、転車台も保存されています。
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車庫内展示
転車台
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こちらは、客車改造のディーゼルカーホジ3。2012年 7月の訪問時は修復中で、2013年7月のイベントで ようやく撮影できました。 |
ホジ3
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2016年7月のイベント時に再訪。運行はDL+貨車 +客車の編成と、客車改造のディーゼルカーホジ3が 交代で実施。天候が悪いこともあってSLは車庫で お留守番でした。 |
DLほか
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保存車自体に変化はありませんでしたが、立派な 看板や説明板が設けられており、地元としての熱意が 感じられました。 |
ホジ3
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写真上の本社屋も改装され、内部は資料館として 公開されていました。
運営主体は地元の「くびきのお宝を残す会」が主体で、 会社のOBや鉄道の愛好者が協力しています。いずれも ボランティアゆえ、公開日は限られ、地方のイベントですので、 来客も地元中心ですが、高齢の方が昔を懐かしんで 乗車されるなど、地域に根付いたイベントとなっているようです。
アクセス:JR信越線直江津駅より、頸城バス百間町線で20分
※経由地により2系統あり、最寄のバス停が異なります また、土休日は運行本数が少ないので注意 公開日時:6、7、9、10月の指定日 ※HPにて告知 9:00〜16:00 ※指定日以外の公開は行っていません。雨天の場合は、 屋内展示のみで車両運行を取りやめる場合があります 料金:無料 満足度:★★★★(ローカル私鉄ファンは+★) (2016年7月現在) |
資料館内部
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